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美容師の「ブリーチなし」って本当はこういう意味です|誤解されやすいカラー用語を解説

投稿日:2025年08月13日(水) 12時20分46秒

こんにちは。中野美容室kaosの湯田かおりです。
ただいま帰省中の新幹線の中です。
帰省中はドカ食いが確定しているので、朝起きてトランポリンをしてから帰ろうとしていたのですが、なんだか起きるのが億劫になってしまい、普通に準備して予定通りの新幹線に乗りました。
 
やはり中野に行くノリで家を出てしまい、新幹線もかなりギリで乗ってしまいましたが、飛行機嫌いな私はこの電車と同じテンションでも遠くに連れて行ってくれる新幹線が好きです。
運動できなかった分、実家の周りを徘徊して消費しようと思うので、また帰省ブログでも書こうと思っています。
 
さて、みなさまは今までの人生の中でブリーチをされたことはおありでしょうか。
お仕事や学校など、とてもじゃないけどブリーチなんてできません!という方もいらっしゃれば、昨今は白髪ぼかしに40代以上くらいのお客様が徐々に取り入れていっていたり、ヘアカラーの幅も広かりつつあります。
 
そんな中、SNSやネット上でよく見かけるこんなワードがあります。

ブリーチなしカラーって何?

その名の通り、ブリーチをしていないカラーのことなのですが、
そもそもまずブリーチって何なのか。
ブリーチ=金髪のような明るい髪になる!が一般的に知られていることですが、ブリーチって何してんの?というと、
 
簡単にいうと、髪の毛の色素を抜くこと
まずアルカリ剤で髪表面のキューティクルを開き、過酸化水素を内部に浸透させてメラニン色素を分解することで髪を脱色しています。
 

ブリーチはなぜ必要?

ヘアカラーの理論になりますが、私たち美容師がカラーをするときはこう考えています。
お客様が持ってきた画用紙(現状の髪の毛の色や状態)に対して、何色の絵の具を塗れば希望の色になるか、ということです。
 
例えば、画用紙を青くしたいので、青の絵の具を塗るとします。 
 
  • 画用紙が白(ブリーチで白に近いくらいに脱色されている)→青の絵の具そのままの色が発色
  • 画用紙が黒(地毛など)→青の絵の具見えない
そんな想像が美容師でなくてもできるかと思います。ご希望の色を発色させるのに画用紙を変えないとできないのか。はたまた画用紙は変えずに絵の具を工夫したらできるのか。
ブリーチが必要なのは画用紙を白に近づけなければ発色しないときです。
 
最近、Instagramや美容室のホームページ、ブログなどでよく見かける言葉に【ブリーチなしカラー】があります。
「ブリーチしなくてもこの透明感が出せるんだ!」
「これができるならやりたい!」と感じる方も多いのではないでしょうか。
 
でも実は、この【ブリーチなし】という言葉、美容師が使う意味とお客様がイメージしている意味が大きくズレていることが多いんです。
 
今回は、美容師がいう【ブリーチなし】とは何を指すのか、その背景や実際のカラー工程、お客様が気をつけるべきポイントまでお伝えしていきます。
 
お客様が思う「ブリーチなし」
  • 1回のヘアカラーでできる
  • ブリーチ剤(脱色剤)は一切使わない
  • 地毛からのヘアカラーでもできる
特に「ブリーチ=金髪やハイトーンのためのもの」という印象が強かったり、
現状の髪の毛がどのような状態であっても1回のカラーでできる!と思ってしまうのは仕方のないことだと思います。
 
美容師が言う「ブリーチなし」
一方、美容師が「ブリーチなし」と言うときの意味はシンプルです。 
 
「ブリーチ剤は使っていない」=ブリーチなし
 
この「ブリーチ剤を使っていない」という条件さえ満たしていれば、工程やベースの明るさに関係なく【ブリーチなし】と呼んでしまうことが多いです。
また、普通のブラウンカラーなどより、明るさと透明感のあるカラーや、発色が良いカラーの仕上がりのときに使う言葉
 
つまり…
  • すでに明るく退色している髪にカラー
  • ブリーチ剤を使わないダブルカラー
  • 過去にブリーチしていた履歴がある
もちろんお客様が思う【ブリーチなし】の概念も同じくあります。
なんか一休さんのトンチのようにも思えてきますよね。
今日はブリーチはしてないですよー!ってことです。
 

なぜ誤解が生まれるのか

このズレが生まれる大きな理由は、美容師や美容に関わるヘア系のブログやホームページの発信の仕方にあります。
 
たとえばSNSなどで「ブリーチなしミルクティーベージュ」と書くと、
ブリーチしないで1回でできるならぜひやりたい!とお客様が感じやすく、ページのクリック率や反応が上がる傾向があります。
 
しかし実際には、写真のモデルさんは何度もカラーを重ねて明るくなったベースだったり、ブリーチではなく、ライトナーという明るくなる薬剤を使ったダブルカラーをして色をのせていたりする場合がほとんどです。
 
「ブリーチなし=1回カラー」とは限らないのですが、この説明を省いてしまうことで、お客様の頭の中で「簡単にできるカラー」という誤解が広がってしまうのです。
 
地毛からできる発色の良いカラーをちゃんと打ち出している美容師さんもいらっしゃるので、それがご希望の場合はその美容室に行かれることをオススメします。
 

実際の「ブリーチなしカラー」の種類

ここで、美容師が実際に扱う「ブリーチなしカラー」のパターンをご紹介します。
 
① 地毛〜暗めベースにそのままカラー
  • 地毛や暗めの髪に1回で色をのせる
  • 仕上がりに透明感はでにくいので【ブリーチなしカラー】で紹介されることはほとんどなし
② 退色した明るめベースにカラー
  • 過去のカラー履歴で明るくなった髪に色味を入れる
  • ベースが明るいほど、透明感のある仕上がりになりやすい
  • 同じ「ブリーチなし」でも鮮やかな発色が可能

③ ダブルカラー(ライトナーなど)

ダブルカラーは2回以上カラーをすることですが、ダブルカラーにブリーチは必須ではありません。
ライトナーと呼ばれる、ブリーチの手前14Lvほどまで明るくできる薬剤で一度明るさを作ります
こちらはライトナーで一度明るくして、ボルドーカラーを入れています。
  • 1回目で明るさや色味を整える
  • 2回目で狙った色を入れる
  • ブリーチ剤は使わないが、2工程なので時間も料金も倍以上かかる
ライトナーは明るい黄色になるイメージなので、オレンジや赤など、黄色に近いカラーはライトナーでのWカラーでもできることがあります。
 
反対に、グレーやミルクティーベージュなどにはブリーチが必要と考えておいた方が無難です。
 

ブリーチなしのメリット・デメリット

メリット
  • 髪への負担が比較的少ない
  • 色持ちがブリーチするより良い場合が多い
デメリット
  • 色味の幅はベースの明るさに左右される
  • 地毛から1回では透明感のあるカラーはほとんど不可能に近い
  • 理想色にするまで時間と回数がかかる場合も

カウンセリングでしっかり伝えるコツとkaosのお伝えの仕方

もしこれからカラーの相談をするなら、こんなふうにオーダーするとスムーズです。
    1.やりたい色の写真を見せる(明るさ・色味の目安になる)
    2.今までの履歴を伝える(ブリーチ経験や明るさの変化)
    3.色落ち後の希望も話す(落ちても暗め希望か、明るめOKか)
 
これを伝えるだけで、美容師は仕上がりをかなり正確にイメージできます。
お客様が、明るさを優先するのか、透明感を優先するのか、はたまたダメージを1番は気にされているのかでご提案は全く変わります。
 
また、ヘアスタイルのカウンセリングでも同じですが、このカラーのどこが気に入ったのか、
 
髪にツヤがあるように見えるところ?
色が鮮やかになところ?
上品なイメージがあるところ?
など、何を優先的に表現したいかを相談することにより、
「今の髪の状態だと、この色はこう仕上がりますよ」
「艶っぽくが大切ならこちらもオススメです」
など、最善の策を一緒に考えることができます。
 
終わった後のイメージと仕上がりのギャップがなるべくないことを心がけています。
 

言葉の意味を知って、理想のカラーへ

ブリーチなしカラーは、髪への負担を抑えつつおしゃれを楽しめる素敵な方法ですが、
【ブリーチなしカラー】で検索して出てきた写真の仕上がりを確実にそのまま再現できるわけではありません。
 
大事なのは、「今の髪の状態」と「理想の色」とのギャップを、美容師と一緒に埋めていくことです。
中野の完全個室美容室kaosでは、そのために丁寧なカウンセリングを行っています。
 
ご自身の髪の状態からブリーチなしでどこまでできるか気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
プライベートな空間で、あなたにぴったりのカラーを一緒に見つけましょう!

    • Treatment
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    メニュー詳細:ご新規様はこちらをお選びください。カット・髪質に合わせて処理剤をカスタマイズしながらのカラー(毛先まで)・トリートメントのプラン ※ブリーチをご希望の場合は「ブリーチ」と記載のあるプラン、 ハイライト、ポイントカラーなどをご希望の場合は「多色カラー」の記載のあるプランをご選択ください。 (所要時間2時間半程度 目安ですので予めご了承ください)