雑談

心に住まわせている先輩の話

投稿日:2025年02月19日(水) 13時01分32秒

こんにちは!中野美容室kaosの湯田かおりです。
あっという間に2月もあっという間に後半、ビミョーに日が長くなった気がしますし、花粉症の方々はすでに始まっている、とのこと。
 
この冬はまたマスクを手放せなくなっている私ですが、冬らしく毎晩ひとり鍋をして楽しんでいます。
 
普段お料理をされている方からしたら自炊と呼んだら殴られそうですが、私の中では数億年ぶりのことで、スーパーで材料を買い、鍋にぶち込んで煮込むという、かなり【自炊】をしています。
 
30代半ばにして、包丁も使わず、もやしとカット済みキノコ、冷凍ひき肉と卵を入れて、味付けも「プチッと鍋」を入れて煮込むだけのことを【自炊】として意気揚々とブログにしていますが、この鍋が3ヶ月ほど続けられていること、私にとってはかなりの奇跡です!
「それはスープでは?」とも言われましたが、そういうことではなく、料理名はなんでもいい、煮込んでいることが奇跡だとお伝えしたい。
 
、、、なんでこんな大人になったかの言い訳を始めますが、美容師になった20歳くらいの頃、一人暮らしを始めて、もちろん自炊に挑戦していた頃もあります。
 
自分で言うのもなんですが、とても不器用なので、カットなどの練習、かなり頑張ってました。朝晩。
 
自炊する気力体力、私には残りませんでした。
休みの日に作って、それを食べるのもなんだか美味しくないし、楽しくない。
それをまた明日食べるのも気が進まない。
大きな野菜、買っても使いきれず冷蔵庫で無惨な姿になったりもしました。
 
その結果、色々ダメな私を見かねて、2週に一回ほど、両親が冷蔵庫をパンパンにして帰ってくれるようになりました。
 
今思い返すと仕事以外のプライベートの記憶があまりないのですが、いつしか【自炊とは?】という大人が仕上がっていました。
お恥ずかしいことを言っているのは承知ですが、そんな私が毎日お鍋を楽しみに家に帰るという快挙!
 
最初はダイソーで買った300円の土鍋で毎日使っていたある日、土鍋はなんの前触れもなく、パカっ!っと割れてしまいました。
元々毎日使われるほど酷使するのには向いているわけがない。
 
そこで戸棚を探ると「こんな鍋持ってた???」という鍋を奥から発掘し、その鍋になみなみたっぷり、量も気にせず食べています。
満腹にもなるし、材料的にもヘルシーで太らないので、かなり合っていると思います。
お気に入りは坦々ごま鍋です!
 
長々と恥を晒しましたが、そんな自炊を諦めながら練習を頑張っていた若美容師時代、私には唯一(唯一はひどい)尊敬する先輩がいました。
 

私がずっと心に住まわせている先輩の話

【エリさん】という、私が新卒で入社した新潟の店に今でもいらっしゃる、バリバリキャリアウーマン美容師で、前にもブログに一瞬登場したことがあるのですが、当時70人ほどいた会社の文句なしの売上No.1スタイリストでした。
 
20歳ほど先輩なので、当時の私からしたら神の領域なわけですが、神ながらも親しみやすく、ちょっとスピリチュアルな人。
お客様の履歴を残す手書きのカルテは、大事なことなど部分的に色分けがされ、お客様一人一人を本当に大切にしているんだな、と勉強になりました。
他のスタイリストは暇な日がザラに存在する中、その方は年に2日くらいしか暇な日がなく、その日は「今日はエリさんの休息日ですね。」と声をかけてしまうくらいの爆売れ美容師。
 
私がいた店舗は20人ほどのスタッフがおり、チーム制が組まれていました。
私が新人の頃からチームでついていたスタイリストはエリさんと同年代のAさん。(同じく今もいらっしゃる2大巨頭)
何度もチーム替えはありましたが、私は9割Aさんチームで、一度もエリさんチームになることはありませんでした。
シャンプー指名などがあるので、チームはあまり大幅なチェンジも難しいのです。
 
私がスタイリストになった3年目の頃、当時の部長につけられた異名は【スタイリスト兼スーパーアシスタント】
今考えるとスタイリストとして暇すぎただけでは?とも考えられるのですが、部長はかなり褒める意味で言ってくれてました。
 
私のチーム長のAさんは会社の業務も忙しく、自分のお客様のカット以外は私などアシスタントにほとんどを任せてくれました。
この人が色々投げてくれたお陰でスーパーアシスタントと言ってもらえるほどに育ったのですが、お客様の気持ちを考えると、まあAさんは【カットしか来ない人】に映っても仕方なしといったところ。
Aさんはお客様への愛は間違いなくあるのですが、カラーなど提案しても自分ではやらないので「それ私がやるんやろがーい!」と思ったり、
カットや、最後の仕上げにAさんが来るまで、お客様にそれを感じさせないようにする時間繋ぎも慣れたものでした。
 
Aさんは好きな先輩ではあったし、大きな美容室でのベテランはそうなるのは仕方ない部分でもあるのですか、どこか、接客業として尊敬ができなかったんですね。
 
そんな中、私のことをチームを跨いで重宝してくれたのがエリさん。
彼女はアシスタントをちゃんと育てながら、自分ももちろんちゃんと参加している印象が強く、「スタイリストはこうでなくっちゃ!」が私の中でかなり強かったのでしょう。
 
エリさんは感情や機嫌の浮き沈みがほとんどなく、どこか色々超越している感?のある、ある種謎多き人。
 
「かおちゃん、これは言霊だから」とよく言われてました。
【ことだま】と読みますが、言葉には霊力が宿っていると信じられ、口に出して声にすることにより、発した言葉どおりの結果をもたらす力があるとされていて、歴史の授業などで聞き覚えのある、「古事記」や「日本書紀」からの影響とのこと。
 
詳しいことは置いておいて、叶ってほしいことは口に出すようにし、起きてほしくないことは言わないようにするということですね。
エリさんから教わってから、今でもそれを実践しております。
 
ひぃ、変わった美容師!と思われるかもしれませんが、実際に私は結構恩恵を受けていますし、こんなお金のかからない安上がりに願いが叶うかもしれない方法がありますかって話なので、大切にしている考え方の一つです。
 
そんなエリさんは、私が背中が痛くて辛い時は、フェイシャルルームのベッドを勝手に使い、マッサージをしてくれました。
大ベテランにマッサージさせてる私って何事?と思いますが、なんか治ったりするから不思議。
 
エリさんはいつも、重たーいデカ水晶の素敵なネックレスをされていて、
私はそれが欲しくて、いつも「これください」と言っていました。
 
「かおちゃんが売上〇百万、達成したらあげる!」
と言われ、当時は「遠い話すぎるだろ」と思っていましたし、今でもその売上は達成できていません笑
(今は1人なので現実的に難しくはあるのですが)
 
首から下げられている激重水晶ネックレスを持ち上げて手を離し、ふりこのようにエリさんの体にゴンッ!とぶつける、という奇行をはたらき、「痛ーーい!」と言わせて楽しむというなんとも最悪な後輩でした。(本当にひどい)
 
私に着付のいろはを教えてくれたのもエリさん。
学校で資格は取れていましたが、ヒモの締め方や力の入れ方など、細かく色々なことを伝えてくださり、スキルアップできたのはエリさんのおかげです。
 
 
当時のエリさんの年齢にだんだん近づいてきている今、あの売上がいかに大変か、とか
今20歳くらいの子からしたら私はエリさんのような美容師になれてるかな。とかも考えると、基本に立ち帰って見直したいなと感じます。
 
エリさんも私も東京が大好きで、1人で休みに東京に行くのが共通点で、あそこ行きました!とか話していました。
 
私は上京していますが、エリさんは新潟。
数年前、私は新宿駅南口の、改札が見える少し離れた場所で友人を待っていたのですが、人混みのなかに、なんか異様なオーラを放つ女性が改札内から現れて目を奪われました。
 
それが、まさかのエリさん!
たまたま講習会かなにかで東京にいらしていたようでした。
知り合いだって見つけるのが難しい新宿で、エリさんは数年ぶりなのにオーラですぐ分かりました。
 
そんなオーラを放つところも含め、やっぱり私の中ではずっと尊敬する魔女、といったところです。
 
これからもずっと、私の心に住んでていただこうと思っています。

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