雑談

ただ、生きていただけ

投稿日:2025年05月28日(水) 08時21分48秒

こんにちは。
中野美容室kaosの湯田かおりです。
 
5月も終盤、梅雨に向けて毎日縮毛矯正のお客様が増えてまいりました。
縮毛矯正というのは奥深いもので、今でも毎回が勉強になっています。
 
汗もかく季節になってきますので、これから秋頃まではクセっ毛さんにとって辛い時期になることかと思いますので、日常を楽に過ごされたい方、ぜひ一度ご相談くださいませ。
 
さて、私は自分の名前を【かおり】より【kao】だと思ってるのですが(?)
タイ語で「カオ」は「ご飯・食事」という意味らしく、どうりで30代後半にして食欲があり過ぎるんだな、と変なことを発見した最近ですが、
 
そんな年齢ということは、私の美容師歴も17年目に入っておりまして、今まで何度かブログ内でも、新卒で入った会社の話や先輩の話をしてきました。
そしてふと気がついたことがあります。
 

「で?」

私が20歳で入社した会社で長くチームで仕事をしていて1番育てていただいた先輩、当時店長(調べたら今も)のAさんがいました。
 
今だから言いますけど、入社当時トップを張っていた30代の先輩方って魔女にしか見えないんです。
 
これは良くも悪くもです
 
その当時35、6歳だったその先輩はバチバチのショートカットで、貫禄を通り越して仕上がり過ぎていて男女どちらかも危しい(ひどい)
 
中でもAさんは、当時20歳の私から見たら50代くらい見えたんです。本当に。
 
年齢を知った時はまあまあ驚きました、30代かい、と。
 
私の新人の頃は、自分で仕事を探すのが当たり前、朝晩練習するのが当たり前、の時代でしたので、自分から動かないやつはできの悪いアシスタントです。
 
そしてそれを育てる先輩方はもっと過酷な中で育ってきています。
 
先輩方から見たら私たちは頑張っているつもりでも【ゆとり教育が産んだモンスター世代】なわけで、たくさんご迷惑をおかけした自覚はあります。
が、こちらからしても先輩方もある意味モンスターです。
 
令和の今、パワハラやら何ハラやらで、上司が新人に気を遣うそうですね。
 
それはもちろん時代の流れなので仕方のないことですが、お客様からも職場での大変そうなお声も聞きます。
 
少なくとも私の新人の頃は、こちらが気を遣うのか当たり前で、毎朝【今日のAさんのご機嫌伺いチャレンジ】から1日が始まります。
 
私は良い子にしていた方なので特に何をされるわけではないのですが、まずは「Aさん、今日の機嫌どうですかい?」と思いながら挨拶をします。
 
大体機嫌が良くないと感じるのは水曜日。
火曜休みでしたので、休み明けの朝です。
 
「昨日休んだんだから機嫌良くあれよ!?」
と思っていましたが、本番はここからです。
 
今考えたらありえないのですが、Aさんのお客様のカウンセリングを先にアシスタントがすることが多々ありました。
「お話聞いてきて」と。
 
「カットはこうで、カラーはこんなで」などをお聞きし、なぜかバックルームにいるAさんに伝えにいきます。

お客様が何人かかぶっているならまだしも、学ばせるためにこのワンクッションは必要?と今では思いますが。お客様からしたら二度手間です。

そしてお聞きしたことをAさんに伝えた結果、機嫌の悪い日の返しはこうです。
 
「で?」
 
で?ってアンタ、知らんがなですよ。
 
その当時はそれが先輩美容師の立ち振る舞いと思っていますので、「で?」と言われないところまでいかにお客様の話を引き出せるか、長めに伝えることをゲットするか、これ以上機嫌を悪くさせないか、です。
 
が内心は
 
お前が行け!この〇〇〇〇〇!!
 
です。
 
、、ところが最近気がついたことがあります。
 

ただ、生きていただけ

私が今ちょうど当時のAさんの年齢なのですが、
 
休みの次の日無条件にしんどい
というか毎朝身体重い
夜中起きる回数も増えた
だが機嫌が悪いわけではない

ただ今日も生きることを頑張る

 
自分がいざ、Aさんの年齢になってみて分かったんです。
別に健康なんだけど、なんか生きてるだけでも大変な日がある。
 
お客様をたくさん抱え、会社のあれこれをやり、後輩の面倒を見る。
当時は働き方改革などなく、時間に際限もほとんどなく夜中まで会議をしたりしてくれていました。
しんどかっただろうな、、と。
 
そう、Aさんはただ、生きることを頑張っていたんだ

 

だからって、「で?」って返す必要はないということもありますが、
新人が表面的に聞いてきたお客様の声を聞き、「ほんで?」くらいのテンションだったのかも、と思えるようになりました。
 
自分が今この歳で、店長して、夜中まで会議して、練習見て、となった場合、泣いちゃうかも。
 
もちろん今でも世の中にそれで頑張っている美容師さん含め、大人の皆様は山ほどいらっしゃることでしょう。
 
私は幸せなことに、そうしなくても美容師を続けていけるようにしていただいています。
 
環境に恵まれているのもひとつですが、自分の今のメンタル面や、カウンセリング面において、
 
あの時「で?」と言われ続けた日々があったから培われた部分は確実にあります。
 
そう考えると逆に、毎日機嫌が良く輝いていた先輩方は尚更にリスペクトですね。

当時の先輩のしんどさに気がつけた今、当時の自分にリスペクトされる魔女を目指して日々を生きていこうと思いました。


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